じっと見つめたい気持ちはわかるが、目視確認が基準なのは少し怖い。日本流の「3秒ルール」の方が基準が明確である。

中国人の衛生意識は
意外にも高い

 ほかにも、食器などの洗い物用のシンクに直置きして野菜やシジミを洗ったり、床のコンクリートにまな板を置き、魚を切り分けたり。世界第二位の経済大国とは思えないワイルドさである。衛生意識が低いのかと思いきや、まかない料理のときの光景に著者は驚愕する。

スタッフたちは自分が使う食器には湯沸かし器の熱湯を丁寧にかけ、入念に消毒してからご飯をよそっていた。客が使う食器にはそこまでしないので唖然としたが、私も真似して熱湯消毒した”

 衛生意識、全く低くない。むしろ、意識高い。自分や身内は大事にするが、それ以外の人は風景な中国人らしい一面が、仕事でも貫かれている。仕事は仕事だろと突っ込みたくなるが、良くも悪くもゆるくていいかげんなのだ。

 遊園地への潜入でも「ゆるさ」を目の当たりにする。著者は、インターネットでディズニーの「7人の小人」やドナルドダックと来場者が戯れる「パクり」遊園地を見つけ、働き出す。かつて、中国全土を揺るがしたパクり遊園地問題があったにもかかわらず、根性が太い。