よく見かけるのは駅ナカにも出店している「3COINES(スリーコインズ)」(全国185店)だろう。他にもティーン女子を意識したポップな雑貨が多い「ミカヅキモモコ」(全国72店)や、ガーリーなインテリア雑貨が揃う「CouCou(クゥクゥ)」(全国36店)などがある。

 店舗数を見れば、ダイソーの3150店(2017年10月現在)、セリア1424店(2017年3月末現在)、キャンドウ989店(2018年2月末現在)とはケタが違う。両者は全く別の業態だと言ってもいい(※各社の店舗数はHP発表の数字。ただし、海外店舗は含まない)。

 ところが、そんな300円ショップの市場に、ダイソーが乗り出したという。100円ショップ界のガリバーが新業態に挑戦するとあっては、期待しないわけにはいかない。ダイソーといえば2018年3月に社長交代が行われたばかりだ。独自の商売哲学で100円ショップを一大ジャンルまでに育て上げた大創産業創業者の矢野博丈氏が会長職に退き、次男の靖二副社長が昇格した。今後のダイソーに注目する向きは多いだろう。

 先述したように、わが家の半分は300円でできているのだ。早速、その新業態の現場を見に出かけた。

現場では300円と290円の
戦いが勃発していた!

 ダイソーが新業態としてトライアルしている300円ショップは「THREEPPY (スリーピー) and Happy」。「300円であなたを“夢見心地な世界”へ連れていくプチプライス雑貨店」というキャッチフレーズだ。厳密にはダイソーからの派生ブランドではなく、グループ会社傘下のショップなのだが、報道ではダイソーの名が強く出ていたため、ダイソーのセカンドブランド化という印象を持つ消費者は少なくないだろう。

 1号店は、3月16日にオープンした「イオンモール座間」(神奈川県座間市)に出店している。商品構成は300円をボリュームラインに、500円以上の雑貨も扱う。

 現地を見た筆者の感想、というか結論を言おう。今後の宣伝にはダイソーの名は出さないほうがいい(店舗にはそれを窺わせるものはないのだが)。なぜなら、消費者はあのダイソーが、と100円ショップに抱くワクワク感・宝探し感を求めて訪れるが、行ってみるとごく普通の300円ショップに出迎えられる感じがするからだ。

 商品はあくまで女性目線、デザインやファッション性に重きを置いていることもあって、アイデア系のグッズもなくはないが目立っていなかった。厳しいことを言えば、先述した300円ショップ「3COINES」などでも見られる既視感の強い品揃えだと感じた。繰り返すが、筆者はダイソー愛も強いし、応援もしている。

 しかし同じくらい300円ショップも愛用しているので、この勝負の厳しさが肌感覚でわかる。他の300円ショップにはないファッション性とアイデア性に加え意外性がないと、シビアな目を持つ女性は簡単にはリピーターになってはくれない。また、金額面でも厳しい戦いが待っていると感じた。