「四緑」だからこそ生まれた
常識破りの“川内メソッド”

「風の四緑」の特性はその“柔軟性”にありますが、これは一歩間違えると“優柔不断”や“あきらめが早い”などにつながりやすい傾向があり、「風の四緑」の方は皆さん要注意項目です。

 しかしながら川内さんは、そのマラソンスタイルにも表れているように、まったくその心配がありません。

“踏ん張り”“耐え抜く”、そして最後までやり抜く姿には、見ている私たちに感動をおぼえるくらいです。
「風の四緑」の柔軟性は、既存の考え方にとらわれない川内さんの思考にあります。
 たとえば、陸上部の監督・津田誠一さんによる独特の練習法を自分のものとしたこと。通常の理論とは異なる短時間で集中して行うその練習法は、常識破りの練習法ともいわれている現在の“川内メソッド”につながっています。

 ケガに悩んでいた川内さんにとっては、仏教でいう“悟りを開く”にも似た意識の転換です。
 そして、常識破りといえば、レースへの出場回数の多さです。
 冒頭にも紹介しましたが、川内さんのレース出場頻度は傍目(はため)からみると、クレイジーなのですが、川内さんからすれば楽しいから走っているだけ。
 もちろん、その目的や狙いはいろいろとあるのでしょうが、“苦しい”や“困難”を「楽しい」に変えてしまうほど心は純粋なのです。
「風の四緑」の爽やかさが見て取れますね。