直売所の中のカフェレストランでは「みんなみの里山プレート」(価格1200円)、「鴨川野菜の押し寿司」(同1000円)、猪肉と鶏肉キーマカレーで作った「ジビエカレー」(同900円)、「房総なるかポーク丼」(同900円)などがメニューとして揃えられていた。

 筆者が「みんなみの里」を訪れたのは平日の午後3時ごろだったが、駐車場には他府県ナンバーよりも地元ナンバーの自動車の駐車台数が多いように見られた。早くも地域に溶け込んでいるかのようだ。

この20年間で
約10倍に増えている「道の駅」

 道の駅は地方の道路を走っていると忽然と現れるケースが多く、ほとんどが、いわゆるルーラル(田舎)立地にある。その数は全国に1145ヵ所(4月25日現在)できているといわれ、この20年で約10倍となっており、着実に増加している。「ちょっと作りすぎではないか」と思わせるくらい、道の駅バブルの様相である。

 国は道の駅の設置にあたっては、公共トイレや休憩場所の設置があればいいというスタンスで、運営は地方自治体に委ねられている。

 都市の住民がドライブに出かけた際に立ち寄ったり商品を購入したりするから、地方の自治体としては都市部の住民を吸引できる接点として、力を入れているところも多い。

 道の駅での取扱商品は地域外からの調達は少なく、利益を地域で吸収できるというメリットも見逃せない。企業誘致ができないような自治体、大型商業施設を呼び込む立地がないような自治体は、道の駅で活路を見出そうとする。

 確かに直売所では農協などを経由していないためか、安価で新鮮な農産物や水産物を購入できる。しかし、道の駅自体が、この20年くらいで急速に増えたことから、運営や商品政策が確立しているところが少ないのが実態である。