20秒一本勝負!

 会議で実績を報告するのは、課長職です。
 その数字を調べるのも本人です。
 普通の会社は経理からくる紙1枚で終わりですが、それをわざわざ本人にやらせます。

 部門長会で報告者に与えられる時間は、20秒です。
 ただ、その20秒以内に必要な数字を調べて正しいか確認するのに、結構な時間がかかる。

 部門長会直前から5日前は、各部門がまるで嵐がきたかのように騒々しくなる。
 現場は大変ですが、手間をかけることで数字を理解したり当事者意識が芽生えたりします。

 自分で調べてくることができなかったら、努力文を提出させます。
 努力文4枚で反省文に昇格。
 反省文2枚で始末書になり、始末書2枚で賞与は半分です。

 もう一度同じことをやると、賞与はゼロになります。
 わが社には過去に賞与がゼロになった社員が3人います。

 賞与がゼロになると家に入れてもらえないから、面倒でもみんな必死にやる。

 また、ダスキンの進捗会議は、報告者が会議に出席できないときは、部下の課長が代わりに報告をします。

 昔はほかの部長の代読を許していたが、現在はアウト。

 部下にピンチヒッターをさせるのは、上司の立場で数字を見ることによって部下が育つからです。

 一般社員と課長、課長と部長では、普段見ている数字が違います。
 上司のピンチヒッターを務めれば、いち早くひとつ上の階層の数字に触れることができる。これも社員教育です。

 ぜひ、第1回連載にある、【あなたの会社の危険度ワースト「15の死角」】をチェックしながら、『数字は人格』をカラダ中の細胞に植えつけていただけたらと思います。