単身者でも「持ち家」は当たり前
住宅難民リスクに今から備えよ

 最近では、「ねんきん定期便」で自分の年金支給額がわかるようになっている。65歳以降の年金支給額を見てみると、現在の高齢者は多いものの、後の世代ほど少なくなる。定収入が少ないと、賃貸入居も断られる確率が高まる。そんななか、最近働き続ける意欲を持つ高齢者が増えたのは、生活苦を反映していると思われる。しかし職に就ける場合も、アルバイト程度の誰でもできて時給が低い仕事しか見つからないこともある。家賃のために働く生活は、人生をさもしくさせていないだろうか。

 これまで述べてきた不安への解決策は、1つしかない。それは、先人たちがやってきたように、自宅を持ち家として手に入れることである。そのためには、自分の年収がある程度ある時にその信用を活用して自宅を買うしかない。またそのタイミングは早い方がいい。

 前回、住宅ローンを実質定年の65歳までに完済するためにも、30歳までに家の購入を検討することを提案した。購入タイミングが遅れるほど、定年後のローン残高による負担が増し、老後破産するリスクが高まるからだ。今や30歳では結婚も出産も経験しないかもしれない時代だからこそ、人生設計において、結婚・出産と自宅購入を全く分離して考える必要がある。

 先に手に入れておいても、自宅が結婚・出産の障害になることはない。逆に言えば、資産性がある自宅選びができる限りは、いつでも安心して結婚などはできる。そして、資産性のある自宅の選び方がすでに確立されていることは、これまでも何度となく述べてきた。

 あなたが社会人であれば、単身者でも若くても早めに家の購入を考えることから始めよう。自分の老後は自分で設計しないと、誰もアテにはできない。日本において自宅の購入は8割以上の人がやってきたこと。大そうなことではないから、気楽に考える方がいい。

 もちろん、検討の結果購入しないという結論を出したっていい。不動産のいいところは、成約しない限り費用が全く発生しないことだ。色々見てからやめても何も損することはないのだから、まずは探して見に行くことから始めよう。それが将来の「住宅難民リスク」を回避するための方法であることを、肝に銘じたい。

(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖有人)