首都圏に上京する人の半数が都区部に移り住むので、現在の人口分布よりも内側に住み始める人が多いことを意味している。

 世帯人員が少なくなると、自分1人で住む場所を決める人が増える。移転先の場所の選び方として、最も重視するのが職住近接なことは想像に難くない。湾岸が住まいとして認知され、多くの人口を吸引したのは、オフィスまでの通勤時間が短くなることが寄与している。

教育熱心なエリアは世帯年収が高く
不動産価格も高額になる

 ファミリーにとっての判断軸には、子どもの教育環境がある。以前、当連載で述べたように、学歴が高い人ほど年収が高く、学区年収が高い公立小学校ほど中学受験率が高いことは明確である。

 この志向は人口予測に色濃く反映されており、次のグラフのように世帯増加率が高い行政区ほど年収が高い。不動産価格も高いエリアで世帯が増えるのは、価格が許す限り良質なものに憧れる傾向を意味している。

 都心3区(千代田区・中央区・港区)は別格だが、不動産価格もかなり高額になる。結果として、教育熱心なエリアは好まれ、その代表格が文京区・渋谷区・目黒区・世田谷区などになる。都心3区が平均年収700万円を超えるのに対して、600万円台の4区がまさに同じ行政区になる。このように人口予測には誘引する力がある。

◆図表2:都区部の世帯増加率と平均年収の関係

都区部の世帯増加率と平均年収の関係出典:社会保障人口問題研究所、住宅土地統計調査からスタイルアクト作成 拡大画像表示

◆図表3:都区部の世帯増加率と中学受験率と平均年収

マンション居住エリア「賞味期限」ランキング、資産価値が落ちない場所はココだ!出典:社会保障人口問題研究所、学校基本調査からスタイルアクト作成 拡大画像表示