サッカーW杯ロシア大会の初戦で下馬評を覆し、見事に格上の南米コロンビアを撃破した日本代表。グループリーグ突破が決まる可能性もあるセネガル戦に向け、国民の期待も一気に高まっている。こうした状況下、もし次戦で日本が敗れてしまった場合には株式市場に大きな逆風が吹きかねないとの見方が浮上している。(『週刊ダイヤモンド』編集部 竹田幸平)

日本VSセネガル

 西野朗監督率いる日本代表のサッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会初戦となった19日のコロンビア戦。結果的に、日本はアジア勢としてW杯で南米勢から初勝利をもぎ取る会心の戦いを演じた。

 試合は開始3分で相手が退場者を出す波乱の幕開けとなり、香川真司(29)がこのプレーで自ら得たペナルティーキックを冷静に流し込んで先制。一時は追いつかれながらも、後半28分に左コーナーキックから大迫勇也(28)がヘディングで勝ち越しゴールを挙げて、そのまま逃げ切った。

 サッカーW杯は五輪と並ぶ世界スポーツの祭典だけに、経済に与える影響も少なくない。投資家心理の変化を通じて試合後の株式相場を動かす材料になることもあり、コロンビア戦の翌20日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比276円95銭(1.2%)高の2万2555円43銭で取引を終了。3営業日ぶりに株価が反発した一因になったとの見方が出ている。

「日本代表の勝利は株式市場に間違いなくプラス。お酒を飲みながら盛り上がるような動きが広がれば国内消費にも好影響が出る」(日本証券業協会の鈴木茂晴会長)と、証券界でもさらなる躍進を期待する声は少なくない。