夫の年収は妻より低いものの、夫婦とも全く気にしていない。結婚を考えるにあたって、「仕事について話す時の目と笑顔が印象的」でこの男性に決めたという。結婚後、夫婦間では仕事を尊重し合うことはもちろん、子どもが生まれた後の育児でもお互い助け合い、公立ベースの教育方針を決めていたそうだ。

 そしてA家庭と同じように、子どもに恵まれた。家のローンや税金の支払い、教育費、食費などが負担になっているにもかかわらず、夫が42歳の時点で約1500万円の貯蓄を保有していたのである。

 夫婦合わせた収入はA家より少ないにもかかわらず、B家のほうがなぜ経済的に優位になったのだろうか?大きな理由としては、3つ考えられる。

(1)夫婦ともに大きなストレスがなく健康で、無駄な支出が少ない
 生活も見栄などで使うお金がなく、健康にも気を遣っているため、医療費など無駄な支出が少ないことが大きいようだ。さらに夫婦がお互いの仕事仲間を家に呼び、交流も積極的に行い、気分転換が上手くできている。

(2)収入の大幅な減少がなく、収入アップや長く働けるイメージを持っている
 収入が大きく変動していないことからもわかるように、夫婦ともに時代の変化に対応できるスキルがあるからではないか。さらに夫婦がそれぞれ好きなこと得意なことを心得て仕事をしており、それらを活かすアイデアも交換しあっており、定年にもこだわっていない。もしその年の家計が赤字になっても、働き方の工夫で収入を増やしていこうと柔軟に考えているので、お金の過不足状況に動じない。

(3)教育費は増えても、受験料などの支出も無駄がない
 今後、膨らむ子どもの教育費に対して、子どもと進学して学ぶ意味をよく語り合い、教育費を自己投資ととらえている。その結果、受験校も子どもの適性や学力レベルに合わせて絞り込まれ、受験料などの支出も無駄が少ない。

 このように見てくると、結婚当初の年収にこだわることについて、あまり重要でないことがおわかりいただけたのではないだろうか。

幸せな家庭を築くのに
必要な3つのポイント

「年収にこだわらないとしたら、何を基準に、何を大事に婚活したらいいのか?」

 そんな声が聞こえてきそうだ。それは、先ほどのA家とB家を比較しながらまとめてみると、3つのポイントが挙げられる。

(1)これからの人生を通して好きなことを活かして働き続けるビジョンを持っていること
 A家庭は、「上場企業で働き高年収である」という条件やスペックにすがってスタートしたため、年収がダウンした時の備えについて、きちんと話し合う機会を持たなかったことが、家計を圧迫した原因といえる。

 一方、B家庭は、結婚当初から仕事に向かう時の表情や姿勢、仕事仲間との交流によって人生を通して好きなことをベースに働き続けるイメージを描いていた。お互いを応援する気持ちも強く、常に体調管理にも気をつけ、仮に年収がダウンしてもどう乗り切るか、夫婦で話し合っていたことも大きな違いだ。