AIを駆使したフェイク動画も
リベンジポルノの最新事情

 また、リベンジポルノには、さまざまな形態が存在すると渡辺氏は言う。

 例えば現代の技術を持ってすれば、写真を撮られていなかったとしても、ポルノ動画は簡単に作られてしまうというから恐ろしい。

 今年2月、米国の動画配信サイトに『ハリー・ポッター』シリーズでおなじみの女優、エマ・ワトソンのポルノ動画が投稿され騒然となった。しかし後にこの動画は、AIを駆使したフェイクポルノだったことが判明した。AIに顔写真とポルノ動画を学習させれば、誰でも簡単に合成のポルノ動画が作れるという。

 相次ぐリベンジポルノに対し、フェイスブックは5月下旬から「リベンジポルノ」対策の強化を発表。対象となるのは、フェイスブック、インスタグラム、メッセンジャーなど主要SNSサービスだ。

 しかし、その対策内容が、悪用されそうな写真や動画をフェイスブック指定のサーバーにあらかじめ自ら送るという“荒業”とあって、物議を醸している。

 つまり、「この画像、リベンジポルノに利用されるかも…」と懸念しているデータを自分から提出することで、人工知能が画像照合テクノロジーによって、その画像がネットにアップされるのをブロックするというのだ。ユーザーが送ったヌード写真を長期間とっておくことはなく、特定のデータを取り出した後は削除するとフェイスブックは強調するが、情報漏えいなどのリスクがないとは言えない。

 明確な対策がないなかで、米国ではリベンジポルノの裁判合戦が過熱しているという。最近も、元交際相手の女性のヌード写真やビデオをばらまいた男性に対し、約6億9000万円の損害賠償を支払うよう命じる判決が出ている。

 ポルノ写真は、撮らせても、それを公開しても、大きな代償を伴う行為だということを自覚しなければならない。