モチベーションが下がっていた
南麻美を救ったひと言
当社の南麻美は、かつてプログラマーをしていましたが、プログラミングのスキルが熟達した結果として、モチベーションが下がっていました。
そこでジョブ・ローテーションを行いました。
現在は、ヒルトップの広報・プロモーションを担当していますが、南はこう話しています。
「今まで、『プログラマーとして成長したい』『プログラムがうまく組めるようになりたい』という意欲を持って仕事に取り組んできましたが、経験を積み、『難しい図面をもらっても、頭を使わずにできる』ようになったとき、『この先、どこを目指せばいいのか』がわからなくなってしまったんです。
自分の中では、完全にモチベーションが下がっていました。
そんなとき、声をかけてくれたのが、山本勇輝(現アメリカ法人CEO)です。
山本は、私が迷っていることに気がついていたのでしょうね。
さりげなく、『おまえ、イラストレーターとかフォトショップに興味ない? 絵を描くの好きなんやろう? だったら、ちょっとやってみいひん?』と救いの手を差し伸べてくれました。
ジョブ・ローテーションをすれば、最初は失敗ばかりで苦労をします。
でも、『新しい仕事』にチャレンジできるので、モチベーションは上がりますね」(南)
2.社内にノウハウ、ナレッジが蓄積される
ジョブ・ローテーションを行うと、社内にスキル、情報、ノウハウが溜まります。
私は、「人間のキャパシティには限度がある」と考えています。
古いものをいつまでも残していると、新しいものを入れる余地がありません。
ですから、新しいものを入れるためには、古いものを捨てなければならないのです。
新しい仕事を覚えるためには、今までのノウハウを手放す必要があります。
「自分の持っているノウハウ、ナレッジ、経験値」を手放すと、その分、自分のキャパシティが広がるため、新しい経験を積むことができます。
そして、手放すノウハウ、ナレッジ、経験値をデータ化して残しておけば、社員の誰もが使えるようになります。
3.社員の「引き出し」が増える
多くの仕事を経験することで、自分の「引き出し」を増やすことができます。
「引き出し」が増えると、ひとつの事柄に対して、様々な角度から検討できるので、ひとつの考え方に執着しない広い視野が身につきます。
当社の営業担当は、現場でプログラマーをやった人間であり、ほとんどの現場仕事ができるセールスエンジニアです。
ですから、クライアントとの商談において、的確なソリューションを提案することができます。
今回、年間2000人の見学者が訪れる、鉄工所なのに鉄工所らしくない「HILLTOP」の本社屋や工場、社内の雰囲気を初めて公開しました。ピンクの本社屋、オレンジのエレベータ、カフェテリア風の社員食堂など、ほんの少し覗いてみたい方は、ぜひ第1回連載記事をご覧いただければと思います。