認知症にかかると
信号の存在を忘れてしまう

 警察庁の統計によると、75歳以上の運転免許保有者数は、2016年末時点で513万人と、10年前から比べると倍増している。また、ここ10年以上、75歳以上の高齢者による死亡事故は年間400件超で推移しており、これは決して見過ごせる問題ではない。では、高齢者が事故を起こす要因には、どういったものが考えられるのだろうか。

「年齢や体力、運転技術など個人差はあるにせよ、一般的に当てはまるのは、視力が弱まることで周囲の状況が見えづらくなり、適切な判断ができなくなることです。また、反射神経も衰えるので、素早い反応ができずに慌てたことが原因で、ブレーキとアクセルを踏み間違うというケースも増えてしまうのです」

 それ以外にも、最近大きな問題になっているのは認知症だ。認知症にかかると、色彩の見分けがつかなくなったり、集中力も散漫になるという。

「認知症の人はいつも何らかの症状が出ているそうです。たとえば、たった今確認した信号の色を忘れていたり、そもそも信号があることさえも記憶から抜け落ちたりすることもあります。そうなると、一時停止でも止まらずに直進してしまうなどの恐れがあるため、大変危険なのです」