「ボクはどうしてもスライド作りのセンスがないから、レイアウトの仕上げをお願いしてもいいかな?」

「私の英語のあいさつメールは、なんだか教科書の例文のようになってしまうので、ネイティブな表現で書き直してくれる?」

 上記のように、「自分はこれが苦手なので、それが得意なあなたに頼む」というロジックがしっかりできていれば、頼まれる側も「なんで自分が?」と混乱することもないでしょうし、「押し付けられた」と感じにくくなります。

 もちろん、信頼関係や今抱えている業務のタイミングなどを見計らった上で依頼するのも、仕事のできる人の特徴です。依頼する前には、「ちょっと仕事をお願いしたいんだけど、今日の午後で1時間くらい空けられる?」というように、具体的な作業量に鑑みながら相手の都合を尋ねたりします。そのような気遣いが自然にできるのも、「仕事ができる人」の特徴だと思います。

仕事のできる人は「判断」も早い
早めの判断は失敗を小さくする

 ここまで説明した「仕事ができる人」のスピード感は、いわゆる「作業面」での例でした。もう1つ、スピードがものを言うのは「判断」です。何を選ぶか、どっちに行くか、誰にやらせるか。それを判断するスピードが速ければ速いほど、仕事のスピードはアップします。

 また、早めの判断は失敗を小さくする効果もあります。早めに失敗すれば、早めにリカバリーできます。プラン作りにばかりに時間をかけて、実行を遅らせがちな人は、失敗したときに取り返す時間がなくなってしまいます。

「だからこそ、プラン作りを丁寧にするんだ!」と主張する人もいますが、これだけ多くのモノやコトの変化が激しい時代、プランを作っている時点での情報はそのプランを実行するタイミングでは陳腐化してしまう可能性もあります。だからこそ、見切り発車でも構わないのですぐに実行に移し、エラーを早く見つけることが求められます。

 もちろん、プラン作りが雑でいいと言っているわけではありません。ただ、時間は有限ですし、変化が激しい時代なので、「スピード」のプライオリティを高くしなければならないでしょう。

 そして、判断は具体的である必要があります。「何をするのか」「何をもって成功とするのか」「何をもって撤退を判断するのか」がはっきりしていないと、取り返しのつかない失敗をしてから問題に気づく、という最悪の事態になりかねません。

 誰に対しても同じように指示が出せるようにアクションは明確に定義し、成功・失敗を見極めるための指標を設定することが、仕事のできる人に求められる資質ではないかと思います。