働くのが「楽しいチーム」をつくる
『プレイングマネジャー「残業ゼロ」の仕事術』は、プレイングマネジャーが「残業ゼロのチーム」をつくるための考え方、心構えや具体的なノウハウを体系的にまとめたものです。「関係の質」を高めることによってグッドサイクルを生み出すことを根底にすえながら、先ほどお示ししたステップに沿ってマネジャーのとるべき手立てを時系列で構成をしています。
難しいことは一切ありません。一つひとつのステップを丁寧にたどっていただければ、どんなチームでも変わることができます。ぜひ、リラックスした気持ちで一歩ずつ進んでいただきたいと願っています。
もちろん、チーム運営とは人間関係と密接に関わっているため、そのプロセスには紆余曲折がつきものです。「関係の質」が一朝一夕で改善するわけではありませんし、メンバーの意欲にもバイオリズムのようなものがあります。そのため、目先の出来事に一喜一憂せず、焦らず粘り強く取り組むことが大切です。
そうすれば、必ず、プレイングマネジャーもメンバーも疲弊することなく「成果」を上げることができるようになります。特に、プレイングマネジャーは、責任感が強ければ強いほど、チームの成果を上げるために、自分に高い負荷をかけたり、自分だけが犠牲を払ったりしがちですが、そのような“苦しい働き方”から解き放たれるに違いありません。そして、メンバーの成長をサポートすることによって、モチベーションの高いチームを生み出すことができるようになるはずです。
「関係の質」の高いチームで働くのは、とても楽しいことです。お互いに信頼し合い、力を合わせながら、価値あるものを生み出していくプロセスは、何ものにも代えがたい喜びを与えてくれます。そんなチームをつくることができれば、自然と生産性も高まり、「残業ゼロ」も実現できるようになるのです。