世界の大手自動車メーカーがこぞって中国重視を打ち出す一方で、中国プロパーメーカーも育ってきており、現地での販売競争は激化の一途をたどっている。先述したように、エンドユーザー向けの市場構造も小型車から中型・大型車が需要主体になっており、セダンやSUVも大型化している。

 要するに、大型車主体で競争の激しい中国は、スズキなど中堅メーカーにとっては難しい市場となっているのだ。特に2015年から2017年は中国政府による排気量1.6L以下の乗用車を対象とする自動車取得税の減税措置があったが、その後廃止されたことで、需要トレンドはさらに大型化した。

 さらに中国は国策として自動車産業を中心に世界の製造業リーダーの座を狙っており、「NEV規制」や、「中国製造2025」などで中国プロパー企業の育成に力を入れてきている。特に、冒頭でも触れた当面の「NEV規制」への対応では、中堅メーカーが厳しい状況に追い込まれるのは必至だ。

 中国の「NEV規制」とは、中国で年間3万台以上を生産・輸入する完成車メーカーを対象としており、中国での内燃機関車の生産や輸入に応じて、NEVの生産実績で付与される「クレジット」を獲得しなければならないというものだ。

 2019年から導入され、2019年に10%、2020年には12%と順次、引き上げられる。未達成の場合は、他社からクレジットを購入しなければならないのだ。

 そのNEV対象は、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)と燃料電池車(FCV)で、日本勢が得意とするハイブリッド車(HV)は含まれていない。

 つまり、中国NEV規制がスタートする来年2019年から、中国現地生産でPHV、EV、FCVの電動車を何らかの形で順次製造していくことが、中国市場で生き抜く手段ということになる。