就任1週間でまとめた
「よげんの書」とは
浦沢直樹による漫画『20世紀少年』で主人公たちが考えた地球征服の方法を書いた「よげんの書」。これと同じタイトルの文書がメルカリの金融子会社メルペイの社内にある。
メルカリ会長の山田進太郎から猛烈なアタックを受けて2017年11月にメルペイ社長になった元グリー常務の青柳直樹は、就任時にメルペイ立ち上げメンバー4人と、5年先にどんな会社にするかをとことん議論した。それを基に就任1週間で人員や投資を含めた長期計画書をまとめ上げ、前出の漫画にインスパイアされて「よげんの書」としたのだ。
「僕と進太郎さんの間では、未来がはっきり見えている」と青柳。彼らが描く未来図では、フリマアプリで築いたCtoC(個人間取引)の強みをコアに、メルペイで決済事業に参入し、一大エコシステム(経済圏)を形成している。
青柳はメルカリ経済圏構想を語るときに「OMO」というワードを頻用する。「これからOMOがいろいろなところでどんどん実現する」とし、コンビニエンスストアやレストランなど外部の決済事業に進出する方向性を示唆するのだ。