トランプ米政権は週明け5日、イラン産原油の禁輸や同国向け銀行取引の禁止措置を全面的に復活させ、対イラン制裁を再発動する。イランでは制裁を控え、景気がすでに急激に落ち込んでいる。米国にとって目下の懸念は、過去に制裁網をほころばせたような抜け穴をふさぎ、これまでイラン政府の抵抗を支えてきた資金の流れを断つことができるかどうかだ。オバマ政権による制裁が世界的な支持を得たのとは異なり、今回は米国の政策に同盟国を含む各国から反対の声が上がっており、抜け穴を封じるのはかなり難しい作業となりそうだ。それでもトランプ政権の出足は順調だ。米国が新たな対イラン政策を導入して以降、イランの原油輸出量は日量100万バレル余り減少した。この減少幅はオバマ政権時代が同じ程度の期間に達成した水準の2倍超に相当する。
米のイラン再制裁発動へ、乱れる世界の足並み
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