屋外用エアコンの効果を検証する様子。多少粗削りでも迅速に特徴ある製品を出すことで宣伝効果も期待

 記録的な猛暑だった今夏、ルームエアコンが飛ぶように売れた。国内の年間出荷台数は過去最高の940万台以上になると予想される。暑さが過ぎた今、空調メーカー最大手のダイキン工業は、来春から初夏ごろに発売を目指す業務用屋外エアコンの開発を急いでいる。

 新製品は室内機と室外機を一体化させ、電源をつなげばどこにでも設置できるもの。カフェのオープンテラス席、ターミナル駅の構内、商業施設の広場や公園のクールスポットのほか、音楽フェスや東京五輪・パラリンピック等の屋外イベントに向けた受注を狙う。

 屋外用の冷却設備といえば、ミストを噴霧するタイプが一般的。パナソニックをはじめ、スプリンクラーメーカーなどが販売している。この市場に今までにない置き型の屋外用エアコンで新たな風を吹き込もうというのだ。

 ダイキンが新製品の開発に乗り出した背景には、国内エアコン市場が成熟し、飽和状態になっていることへの危機感がある。

 ルームエアコンの普及率(2人以上世帯)は今や9割を超え、保有世帯では一家に約3台が平均となっている(内閣府の2018年3月消費動向調査)。猛暑でばか売れしたからといって安穏としていられない。

 戦略経営計画(16~20年度)の後半3年間における空調事業の売上高の目標は年平均成長率8%。達成には、ルームエアコンの海外市場の強化のほか、新事業への挑戦が欠かせない。