白で押さえておきたい品種

 白ワインでは、以下の3つが頻繁に使われる王道の品種です。

■シャルドネ
 フランスのブルゴーニュ地方が発祥と言われるこの品種は、ブルゴーニュのシャブリやモンラッシェをはじめ、シャンパーニュ地方、アメリカのカリフォルニア州、チリなど、幅広い地域で使われる白ワインの王道品種です。同じシャルドネからつくったワインでも、産地によってその味わいは大きく異なります。ブルゴーニュやシャンパーニュ地方では、冷涼な気候で育ったシャルドネからミネラルと酸味が豊富な辛口ワインがつくられますし、一方で日射量の多いカリフォルニアやチリでは、同じシャルドネでもトロピカルフルーツのような味わいを感じる、ふくよかなワインが仕上がります。

■ソーヴィニヨンブラン
 世界中のワイン産地で栽培され、カジュアルな白ワインから超高級白ワインまで幅広く使用される品種です。原産地はフランスのボルドー地方で、イタリアやチリ、ニュージーランドなど、さまざまな地域で栽培されています。温暖な地域から冷涼な地域まで環境への適応力が高いソーヴィニヨンブランは、産地によって個性が際立ち、その味わいの違いを楽しめるのも魅力のひとつです。

■リースリング
 冷涼な気候を好むリースリングは、ヨーロッパ北部のドイツを筆頭に、隣接するフランスのアルザス地方などで使われる白ワイン向けのぶどう品種です。辛口から甘口まで幅広い白ワインに使われます。また、極甘口の貴腐ワインや遅摘みワインにも使用され、もともとリースリングが持つ酸味に、ぶどう本来の甘さが重なったこれらのワインの味わいは、リースリングにしか出せないものだと言えるでしょう。