逆風といわれる広告業界のなか、順調に成長しているのがインターネットの「検索連動型広告」。従来のマス広告に比べ費用対効果が明確で、直接、販売や集客に結び付きやすい広告媒体として注目を浴びている。代表的な検索連動型広告である「スポンサードサーチ」の特徴やメリットを探る。

 景気悪化でテレビや新聞など伝統的マスメディアの広告費が減少、期待されていたインターネット広告も決して安泰とはいえなくなっている。そのなかで、堅調な伸びを続けているのが、検索連動型広告だ。

 ネット最大手ヤフー・ジャパンの広告事業の2008年度売上高は、1638億円で前期比25%増という高成長を見せた。その売上高の六割強を担うのが、検索連動型広告「スポンサードサーチ」を提供する子会社オーバーチュアである。

検索連動型広告とは?

 スポンサードサーチは、ユーザーが検索したキーワードに関連性の高い広告を、検索結果の画面にテキストで表示。たとえば、「保険 比較」と検索すると、検索結果のスポンサー欄に保険会社や販売代理店などの広告が表示される。

 テレビ・新聞など従来の広告を「まき餌型」とすれば、スポンサードサーチは「一本釣り型」だ。特定のニーズを持つ消費者に的確にアプローチすることで、見込み客だけを効率的に集客することができる。

 不況感が漂い、消費者の購買行動が慎重になるなか、自宅にいながらにして、欲しい商品の価格や機能を比較検討する機会が増えている。消費者は、検索によって「欲しい商品をより安く買う」ことができ、広告主にとっては、見込み客だけを効率的に集客することができる。そんな双方の思惑を、ダイレクトに結び付けているのが検索連動型広告というわけだ。

検索連動型広告の特徴