決算書の入手方法はこれまでの回で説明しました。「Alibaba investor relations」と検索すればOKです。検索結果の上位に表示される「Alibaba: The World's Largest Base of Suppliers」をクリックすると、Alibabaの英語版IRサイトにたどり着きます。
日本ではあまり見ない形態ですが、Alibabaグループの純粋持株会社であるAlibaba Group Holding Limited(阿里巴巴集団)は非公開企業で、その子会社のAlibaba.comが香港市場に上場しています。
Alibaba Group Holding Limitedの株式を32.6%保有し、持分法適用関連会社としているのがソフトバンクです。また、Yahoo! Inc.も、持株会社の40%程度の株式を保有する筆頭株主です。決算書は公開企業でないとなかなか入手できないのは、日中共通です。そこで、ここからは持株会社の子会社で、上場しているAlibaba.comにフォーカスして決算書を見ていきます。
Alibabaの決算書を読む
図表2は、Alibaba.comの主な連結決算数値の推移です。売上高は64億RMB(中国人民元)です。2011年末の1元は約12円だったので、約770億円です。先の楽天に比べると3分の1程度で意外に少なく感じるかもしれません。
楽天は年間1兆円の取扱高(もちろん国内ECナンバーワンです)に対して、売上は従量課金の仕組みをとっています。楽天市場の成長があっての話ですが、昨今の好調な業績推移によって、楽天の売上(=テナント料)は増加を続けています。