たとえば、外出先での移動時間などに部下と会話をする場面で、男性部下とは共通の話題で盛り上がるのがよい。男性は基本的に情報交換のために会話をするが、一気に親しみを覚えて盛り上がる瞬間がある。それは、お互いの共通項や類似性を発見したときなのだ。

 これは、心理学よく知られた「共通項・類似性の原理」というものであり、出身地、出身校、趣味、職種、名字が一緒、好きなタレントが一緒など、何か共通点を見つけるだけで会話がぐっと盛り上がりやすくなるのだ。このように会話が盛り上がるきっかけを見出す方法として、事前リサーチで相手との共通点をできるだけ多くチェックしておくとよいだろう。

 さらに、男性部下と打ち解けるには、相手の名前を呼び、相手を気遣う言葉をかけること。「○○君は北海道の出身だったね。美味いものがたくさんあっていいなぁ」など、「相手の名前」と「相手を気遣う言葉」の両方を折り込むことで親近感がわき、一気に距離を縮めることができるだろう。

 一方、女性部下と会話する場面では、敬語を緩ませてみることがポイントである。女性は共感を目的としたコミュニケーションのために会話をするため、上から目線で接せられると印象が悪くなってしまう可能性があるのだ。しかし、逆に女性部下に失礼のないようにといつまでも敬語を使っている男性も多いという。敬語はたしかに失礼ではないが、毎日顔を合わせて仲が良くなっているのに、いつまでも敬語でいるのは相手にとっては距離を感じてしまうだろう。特に、若い女性部下は、上司からフレンドリーに接してもらいたいと思っているので、雑談の時は少し敬語を緩ましてみるとよいだろう。そうすることでコミュニケーションの壁がなくなるかもしれない。

 このように、普段の会話から男女で接し方を少しずつ変えてみることで、部下との距離をぐっと縮めることができ、仕事でも円滑なコミュニケーションができるようになるのではないだろうか。

“パワハラにならない”部下への叱り方とは

 近年、問題視されている職場でのパワハラ問題。そのため、仕事上で部下を叱る際に、「これはパワハラになってしまうのではないだろうか?」と思い、何も言えなくなってしまう人が増えているという。しかし、ミスや失敗の際に上手に叱ることは部下の成長につながるのだ。そこで、次のパワハラにならない叱咤激励の方法を心がけてみてほしい。