大手4社のビール
Photo:DOL

『週刊ダイヤモンド』1月12日号の第一特集は「変わります!ニッポンの『酒』」です。日本の酒市場は縮小の一途をたどっています。その背景には、人口減少や消費者の至高の多様化などの環境変化があります。さらに、ビール類の酒税統一、ワイン輸入関税撤廃、RTDという新たな主役の登場など、市場環境は激変しています。生き残るのはどこか。ビールをめぐる主要各社の戦い方をレポートします。(本記事は特集からの抜粋です)

 その小型マシンは、日本のビール文化を変える“チェンジメーカー”となるだろうか。キリンビールが開発し、2018年3月から全国の飲食店への展開を始めたビール専用ディスペンサー「Tap Marche(タップマルシェ)」のことだ。

タップマルシェ
タップマルシェを開発したキリンビールを軸に、“クラフトビール連合”が形成されつつある

 コンセプトは、「マルシェ(市場)のように個性豊かで多様なクラフトビールを気軽に楽しんでもらう場」の創出。飲食店は8ブルワリー、20銘柄のラインアップの中から自店に合ったクラフトビールを選び、1台で4種類を同時に提供できる。

 それぞれのビールは3リットルの小型ペットボトル容器に入っているため、生ビールの樽のように場所を取らない。小規模店舗向けに2種類提供用の2タップディスペンサーも用意し、昨年末までに展開店舗数は全国約6000店と急拡大中だ。

 キリン執行役員の石田明文マーケティング本部長は「クラフトビールの魅力は多種多様な味わいを楽しめることにあるが、小さな店舗では複数のビール樽を置けない。タップマルシェはその問題を解決し、飲食店は料理とビールを合わせた多様な提案が可能となる」と話す。