あなたが初めて出会う完全自動運転の商用車は、人ではなく食料品を運ぶものになりそうだ。自動運転車がこうした方向に向かっている理由は法律や物理的な問題、既存のインフラの性質、潜在需要の大きさなどいくつもある。しかし研究者やアナリスト、自動運転を使った配達に取り組む新興企業のトップによると、最大の理由は安全性だ。車内の人間を守りつつ他の車両との事故を避けることは、配達中のアイスクリームを守るよりはるかに大きなリスクを伴う。自動運転による配達が実現すれば、小売業が一変する可能性がある。実店舗から電子商取引への移行がさらに加速するからだ。それほど費用がかからない自動運転の配達サービスが実現すれば、私たちは食料品店に足を向けなくなるかもしれない。少なくとも買った商品を自力で持ち帰ることはなくなるだろう。一週間分の買い物をクロスオーバーSUVに積み込むより、むしろ頻繁に買い物をするようになるかもしれない。
自動運転車、人間より先に食べ物が乗る理由
「人間を乗せなければハード・ソフトの両面で設計の自由度が格段に上がる」
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