NHK「クローズアップ現代」でも特集が組まれた「ライフログ」。生きてきた証を残す上でも、自分を深く知る上でも、経験を未来に役立てる上でも、“人生の記録”に注目する人が増えている。しかし、始めてみたものの、記録をなかなか見返せず、活用できていないと感じる人が多いのもまた事実である。そこで、番組に出演した『人生は1冊のノートにまとめなさい』の奥野宣之氏と、『たった一度の人生を記録しなさい』の五藤隆介氏が、ライフログの悩みの種である「何をどう記録するか」「どう役立てるか」「どう見返すか」の3点について、自身の経験をベースに本当に役立つ方法を語った。対談連載の第1回は「何をどう記録するのか」。

 

この記事は奥野氏の新刊書籍の出版を記念して再掲載しています。
『情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』奥野宣之・著
本体1400円+税/ダイヤモンド社

 

アナログノートの達人・奥野宣之
ピンときたものは何でも貼る

奥野宣之/1981年大阪府生まれ。同志社大学卒業後、出版社及び新聞社に勤務。ノートを使った独自の情報整理術をまとめた『情報は1冊のノートにまとめなさい』が32万部のベストセラーに。シリーズ続編3冊合計で50万部を突破、「100円ノートブーム」を生み出した。著書に、ライフログノートの書き方をまとめた『人生は1冊のノートにまとめなさい』、『処方せん的読書術』など。

奥野:僕の場合、気づいたことを書いたりする以外に、基本的に日常の中で出会う紙ものはすべてノートに貼っています。自分で殴り書きしたメモや読んだ本の帯、いただいたハガキや送り状、名刺なども、すべて時系列で貼っていますね。

五藤:逆に貼らないものはあるんですか?

奥野:何回も行っているお店の名刺や、どこででも手に入るものは貼りません。自分の心にピンときたものを中心に貼っています。

五藤:付箋をたくさん貼られていますが、最初にメモしたものですか?

奥野:そうです。アイデアって急に思いつきますからね。台所で皿を洗っているときなんかに突然思いつくから、急いで泡を落として、まずはそのへんに置いてある裏紙にガーッと書いて、あとからノートに貼るんです。

読んだ本の帯やメモなどが貼れた奥野氏のノート。

五藤:付箋やメモ帳は家中に置いてあるんですか?

奥野:家中どこにでもありますね。トイレにも風呂場にも玄関にもあります。人から声をかけられたり、一秒でも余計な時間が経つと、人間の脳みそってコロッと忘れちゃうので、その瞬間に書き残さないとダメなんです。僕がアナログにこだわる理由というのは、そういうタイムラグをゼロにしたいという気持ちが大きいのかもしれません。

一日の行動記録を一覧できる
自作のスケジュールシート

奥野:日々の行動記録については、ノートに直接書き込んでいくスタイルだけでなく、今は1日の行動記録を一覧できるエクセルで作った自作の「B5スケジュールシート」を使っています。これをノートに貼りつけて、寝た時間とか、やった仕事とか、食べたものとか、スーパーに行ったといった行動やそのとき読んでいた本、見たテレビ番組なんかを書いています。

自作のB5スケジュールシート(左)を貼っている奥野氏のノート。
五藤隆介/1980年愛知県生まれ。ブロガー兼ライター。EvernoteをメインテーマにEvernoteへの記録手段や整理方法、発見、試行錯誤を記載したブログ「goryugo, addicted to Evernote」主宰。Evernoteについて日本一詳しいブログとして多くのファンを集める。人気ブログ「シゴタノ!」やウェブメディア「マイコミジャーナル」でも連載を持ち、ファンを拡大中。著書に『たった一度の人生を記録しなさい』がある。

五藤:8時から24時まで目盛りがありますが、マメに記録していくんですね。これは行動記録だけで予定は書いていないんですか?

奥野:最初は予定と行動記録の両方を書いていましたが、最近はやったことのほうが多くなっていますね。

五藤:もともとは最初に予定を書き込きこんで、それを行動記録に合わせて修正していくということですか?

奥野:そうです。だから書き終わると、予定じゃなくて、実際に1日にやった記録として残ることになるんです。ただ最近、予定はグーグルカレンダーで管理して、行動記録をこのシートで残している感じです。

五藤:シートをノートに貼られていますが、先の分などはどうしているんですか?

奥野:あらかじめ5日分くらいは貼っておいて、それ以外は、いつでも貼れるように出力したものを持ち歩いています。最初のページに貼るとか、左ページに貼るといった細かいルールは設けないで、必要なときに貼るだけです。途中で何かページに書き込んでページの間隔が開いても気にしないようにしています。緑の用紙に出力しているので、あとで見返してもすぐに目に留まりますし。