セブンでも、この従業員はすでに解雇されたとともに、くら寿司同様に法的措置を検討中だと発表しています。

 同じ時期に、牛丼大手のすき家でも、従業員がすき家の厨房でおタマを股間にあてる仕草をする動画が投稿されて、問題になりました。ちゃんと洗って殺菌して使ってくれるといいのですが、とにかく問題投稿が続出しています。

 このような画像や動画については、2017年頃に一度ツイッターに立て続けに投稿されるという「不祥事ブーム」が起きたことがあります。ローソンの冷蔵庫に従業員が横たわるとか、吉野家の従業員がテラ豚丼というメニューにはない独自の料理を厨房でつくって材料を無駄にしているとか、とにかくおバカな動画の投稿が流行したのです。

 そしてそのときも、関係者は処罰され、こうした行為は「バカッター」と呼ばれました。SNS上ではこのような投稿者は「これで人生オワタ」と揶揄されて、一時期下火になったのですが、ここに来てまた行為が再燃した観があります。投稿メディアがインスタグラムに移行した関係で、再びブームが起きたのでしょうか。そのこともあって、今回の一連の事件は「バカグラム」とも呼ばれるようになりました。

 今回のトレンドが以前と大きく違う点は、企業が法的措置でその損害をきちんと請求しようという動きがある点です。不適切投稿をした従業員や家族に数百万円と言われる賠償金を払うことができるかどうかは別として、きちんとそれを請求して裁判に訴えようという企業の姿勢が、今回は明確になってきたということです。

企業の狙いは「抑止力」
問題は社員教育ばかりなのか

 では、くら寿司やセブン-イレブンといった企業から見ると、そのことはどのような意味があるのでしょうか。

 両社とも基本的な狙いは「抑止力」だと考えられています。ただ解雇するだけではなく、実際に数百万円レベルの損害賠償が請求されるのだという事実をつくることが重要で、その前例があることで新しい事件が起きにくくなるだろうという考え方です。

 2017年のバカッター事件の際には、不適切投稿が行われたという事件は企業の不祥事だとされました。言い換えると、従業員に対する教育がなっていなかったからこのような事件が起きたわけで、問題は企業の不適切な社員教育にあるというのが世間の批判でした。そしてその考え方は、今回も含めて正しい考え方です。