【ポイント3】
2018年に投資で損した人必見!
「譲渡損失の繰越控除」なら損を繰り越せる

 2018年の日経平均株価は7年ぶりに年間騰落率がマイナスとなったことから、投資で損をしてしまった方も少なくないでしょう。そんな方に知っていただきたいのが、確定申告を利用した「譲渡損失の繰越控除」です。

 譲渡損失の繰越控除とは、上場株式や投資信託などを売却した際に生じた損失のうち、その年に控除しきれない金額を、確定申告することを条件に、翌年以降3年間にわたって、株式などの譲渡所得から繰越控除できる制度です。

 譲渡損失の繰越控除を利用するためには、仮に証券会社で「特定口座(源泉徴収あり)」(証券会社が税金を源泉徴収してくれて確定申告の必要がない口座)を利用していても、確定申告が必要になります。最長で売却による損失を3年間繰り越せるのですから、利用する場合は忘れないようにしましょう。

【ポイント4】
配当金への課税方式を
「所得税」「住民税」ごとに選ぶとお得

 上場株式等の配当金は、「上場株式等の配当所得に関して、所得税と住民税で異なる課税方式を選択することができる」ことが、2017年度(平成29年度)の税制改正で明文化されています。

 上場株式等の配当金の税金は、発行済み株式の3%以上を保有する大口株主に該当しない場合、金額の多寡にかかわらず20.315%の源泉徴収だけで納税を済ませられるのはご存じの通りです(申告不要)。確定申告を行わなければ、20.315%の税金が差し引かれて終了となります。しかし、株取引が多い人は課税所得が900万円以下(年収1200万円程度)なら確定申告を行い、「総合課税(他の所得と合算して税金を計算する制度)」扱いにすれば、配当控除等を利用することができ、税金の還付を受けられます。

 改正のポイントは、税金の還付だけでなく、国民健康保険料や介護保険料への影響が大きいことです。特に、自営業者や年金所得者(国民健康保険加入者)は影響を受けることになります。確定申告を行い、課税方式を源泉徴収ではなく、総合課税または申告分離課税(配当控除は利用できないが上場株式等の譲渡損失との通算は可能)扱いにした場合、国民年金保険料や介護保険料が高くなるケースがあるからです。

 国民健康保険料や介護保険料の算出方法には、「所得割」「資産割」など複数の方法があり、自治体によって採用されている方法や料率が異なりますが、基本的にはどの自治体でも「所得割」が採用されています。所得割とは、所得に応じて保険料を負担してもらう考え方で、住民税の算定基礎所得金額をベースに算出されます。