私が就職活動をしていた27年前、多くの日本企業から「一般職募集のお知らせ」が届きました。おそらく、私の名前が女性に多いものだったからでしょう。せっかく届いたものなので興味深く眺めていたのですが、なんとなく「これって長く続けたりすること前提になっていないような……」と感じた記憶があります。なぜなら、仕事内容やキャリア形成に関する話よりも、勤務地や勤務時間が前面にアピールされていたからです。

 それはそれで働き方を選択するときの1つの要素ですし、否定するつもりはありません。ただ、それは「選択肢の1つにすぎない」ことを理解しておかないと、女性の活躍の幅を狭めてしまいます。

働く女性が最も恐れるのは
「男性からの嫉妬」?

 今の時代、女性はあらゆる職業を選ぶことができますし、出世も起業もルール上ではハードルはありません。しかしながら、なかなかそうした女性が増えないのは、ルールや構造の問題以外にも原因がありそうです。

 その1つとしてある女性がおっしゃっていたのは、「活躍したときの男性からの嫉妬が怖い」というものでした。嫉妬心は男女問わず持っているものですが、仕事の上で女性が活躍するとある一定数の男性は「女性のくせに目立ちやがって」というような感情を強く抱くようです。

 そして、その嫉妬にさらされた女性は、怒りではなく恐怖を感じることもあるといいます。私は男性なので、そうした感情を自分で体験したことはありません。ただ、「女のくせに」という発言や行動をする男性は、実際に数多く見かけます。女性の活躍を阻む1つの原因は、こういったマインドセットにもあることは疑問の余地はありません。

 日本のビジネスシーンでは、高度経済成長の成功体験から、男性主導の社会が完成しています。社会を回すのは男、家庭を守るのは女という役割分担が出来上がり、うまく機能していた時代が長く続いてきたのはご存じの通りです。