日産自動車前会長で昨年11月に羽田空港で逮捕されたカルロス・ゴーン被告がついに保釈を認められた。保釈保証金は10億円だ。面倒な条件があるとはいえ、日本の法的手続きにおいてわずかであっても一歩前進したことにはなる。ゴーン被告の保釈請求はこれまで2度却下された。新任の弁護士は保釈の条件として同被告を監視下で生活させ、電話やパソコンの使用を制限することを提案した。もしかすると日本国民は、自動車業界のカリスマに対するこの過酷な扱いにより、自分たちの司法制度がまるで第三世界のように映っていることを理解し始めたのではないか。ゴーン被告の家族は「中世のような規則」と「悲惨な」状況について非難し、国連人権理事会の「恣意的抑留に関する作業部会」に訴える準備を進めていた。弁護人を務める弘中惇一郎弁護士は先月、この事件について「日本はビジネス手法に関して、当局による個人への予測不能で行き過ぎた措置を認める国だというメッセージになりかねない」と指摘した。
【社説】ゴーン元会長保釈、だが正義は一体どこに
日本の検察による長期勾留の根拠はあるのか
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