「少子高齢化」「過疎化」などの様々な問題が顕現化している現代社会。そんな中、今、改めて地域コミュニティの重要性が見直されている。

「コミュニティデザイン」という言葉も登場するなど、住民たちが積極的に関わることで地域の活性化を図る取り組みは、いまや日本全国に波及しているといえるだろう。“地域”という言葉は、とりわけ、東日本大震災後の日本を考えるうえでの重要なキーワードのひとつだ。

位置情報を軸にした「ローカルグラフ」でコミュニケーションを図る「Eyeland2.0」。近くにいる人たちのつぶやきや写真を時系列で閲覧する「ローカルストリーム」が使えるようになった。

 そんな地域住民同士の交流に一役買いそうなサービスが、オーシャンズ株式会社が提供する「Eyeland2.0」である。同サービスは、位置情報を利用したコミュニケーションプラットフォーム。ご近所さんとの一対一のコミュニケーションや、自分の居住エリア全体に向かって、つぶやきや写真を投稿できる。位置情報は意図的に誤差表示される仕組みになっており、個人の特定はされないまま、緩やかに地元コミュニティでの情報交換を可能としている点が特徴だ。

「SNSが普及したことで、“友人”や“同僚”とのコミュニケーションは活発になりましたが、“地域”という軸においてはあまり影響がありません。インターネットをもっと“実”生活に役立つものにするためには、地域の人々とのコミュニケーションと、そこで行われる生きた情報のやり取りが不可欠であると考えたのです」(オーシャンズ株式会社 河村龍 代表取締役COO)

「Eyeland2.0」では、今、その場にいる人同士の流動的なつながりを「ローカルグラフ」と定義。SNSで定番のフォローや友達申請といった概念は用いずに、リアルタイムでのゆるやかなつながりを可視化し、コミュニケーションを発生させる。そこで得られる情報は、ホームページやブログにも載らない、あるいはSNSのソーシャルグラフにも流れない些細なものかもしれない。だがそれこそが「実生活に密着している事柄」(同氏)であると提唱する。

 5月のリニューアルの際には、従来のクローズドのチャットのみのサービスを刷新。ローカルグラフ上のコミュニケーションを活性化させるために、ローカルストリームという地域ベースのタイムラインを導入した。場所を表示しているユーザーは、他ユーザーの投稿や写真を自由に閲覧し、コメントすることができる。

 また、画面に表示されている地図を動かすことで、日本はもとより、世界中のどこのローカルストリームでも閲覧することができるようになった。旅先などで「美味しい店を教えて!」と、そこに住む人たちに問いかけることもできるというわけだ。

 とかく現代は、隣人とのコミュニケーションもままならないとされる。だがおそらく、地域のために貢献したいと考えている人は多いに違いない。問題はそのきっかけがなかなかつかめないことにある。「その場所の“生きた情報”を得て、実生活をもっとアクティブにしてもらいたい」(同氏)と考える「Eyeland2.0」は、そのきっかけ作りに有効ではないだろうか。

 もちろんそのためには「健全なコミュニティの育成」が必須となる。今後さらに「多くの人が安心して心地よくコミュニケーションを楽しめる場になるよう、環境を構築・強化していく」(同氏)とのことで、地域社会に根づいたプラットフォームとしての活躍が期待できそうだ。

 地域コミュニティは、私たちの生活にとっての“safety island(安全地帯)”でもある。地域密着型の情報を提供してくれる「Eyeland2.0」をうまく使いこなして、“我が町”へ繰り出してみてはいかがだろう。

(中島 駆/5時から作家塾(R)