しかし、居場所が見つけられず学校生活を心から楽しめない子の多くは、うまく人間関係が築けません。その背景には、親の過保護や過干渉、強圧的な態度、あるいは、人との交わりを試す経験の乏しさがあります。

 子どもの才能を伸ばすには、どんな勉強をさせようか、何を習わせようかなどと考える前に、子どもが育つ土台の場所、つまり家庭環境を整える必要があるのです。

 プラスして、子どもが通っている学校や塾の先生の悪口を言わないことも大切なポイント。親が悪く言うような場所に通わされている子どもの気持ちを考えればわかりますね。また、大好きな親が、先生や指導者をバカにすれば、子どもは必ずマネします。

 もし、学校や塾などで問題があった場合は、大人同士で対処し、子どもを巻き込まない。これが鉄則です。

 子どもを伸ばす第二のポイントは、親が子どものゴールをきちんと見据えることです。その場合、親の価値観の根っこを、「一日も早い自立」に置いておくと、迷いが少なくなります。

 たとえ、東大に合格したとしても、それはあくまで通過点でゴールではありません。子どもが社会の中で自分の居場所を見つけ、自分の力で食べていく、つまり「自立」こそが最も重要なのです。有名大学に入ったとか、金持ちになったとか、何かで活躍したかなどは、おまけみたいなものです。

 しかし、親御さんの中には、わが子を自分と同じ道に進ませようとしたり、自分が叶えられなかった夢を子どもに託したいという思いが強く、「小さいうちから英語と中国語を習わせなくては」「何が何でも、~~中学に合格させねば」と、躍起になる人もいます。

 そうした親御さんほど、受験の結果に一喜一憂する傾向があり、子どもの心を傷つけてしまうケースも少なくありません。