その子が将来どのような人生を
送りたいかで変わってくる
世界的に見ると多言語を話す国は全体の50%を超えるとされています。例えば、ヨーロッパのほとんどの国は2ヶ国語以上が公用語となっていますし、インドでは少なくとも30の言語が存在するようです。日本や韓国はたまたま単一言語を話す国で気づかないことがありますが、多言語を話すことは世界的には一般的なことと言ってもよいかもしれません。
以前、お茶の水女子大学の元名誉教授の内田伸子氏(発達心理・認知心理学)から『海外に行く年齢によって英語の習得率が変わる』という面白いお話を伺いました。
英語の読書力偏差値で見ると、実は7〜9歳のときまで日本にいてカナダに移り住んだ子が一番成績がよいというのです。次が10〜12歳で行った子で、3〜6歳で移り住んだ子は最初は速く伸びますが、その後はゆっくりしか伸びなくなるとのお話でした。
これは海外に移住した場合ですので、日本で英語を学ぶ場合は、環境が異なるため違う結果になることも予想されます。もちろん、発音などには差が出てしまうことがありますが、小学生くらいまでは、いつ英語の勉強を始めてもある程度は遅くはないことを意味しているかもしれません。
最終的には子どもが将来どのようなライフスタイルを送るのかによっても、外国語の重要性が変わってきます。「将来日本で仕事をするのか?」、「海外で仕事をするのか?」によっても、子どもの選択肢が変わってくるでしょう。