かつてない「10連休」の消費底上げ効果は?「改元」より影響が大きい理由新元号が「令和」となり、5月1日に改元となる。即位の日の前後に迎えるGWは、史上最長の10連休に達する。改元や10連休の経済への影響を分析してみよう Photo:Natsuki Sakai/AFLO

 4月30日に天皇陛下が退位される。翌5月1日には皇太子様が新天皇に即位され、新元号へ改元となる。また、即位の日の前後に迎えるゴールデンウィークは史上最長の10連休に達する。本稿では、改元や10連休の経済への影響について、消費を中心に整理してみる。

「改元」の影響はいかほどか?
平成移行期の消費動向を振り返る

「平成」から新元号への改元の影響を考察するにあたり、まずは前回のケース、すなわち「昭和」から「平成」へ改元された1989年初の消費動向を振り返ってみる。

 GDP統計(旧基準)によると、1989年1~3月期の実質家計最終消費は前年同期比+6.2%(1988年10~12月期+3.9%)へ伸びが加速した(図表1参照)。ただし、これは改元の効果というよりも、1989年4月の消費税導入を前に、駆け込み需要が発生した影響が大きかったとみられる。

 当時は昭和天皇崩御に伴う今上天皇のご即位と改元であったため、むしろ消費は自粛ムードが強かったとみられる。自粛ムードが漂ったにもかかわらず、消費税導入前の駆け込み需要により消費は好調だった、というのが実態だろう。当時の消費動向から改元の効果を計測するのは困難で、かつ適切でもない。

出所:内閣府、SMBC日興証券

 今般の改元では、前回と異なり祝賀ムードが漂うため、マインド面で消費に対してポジティブに作用するだろう。ただし、実際の消費関連のマインド調査をみると、足元では持ち直しているが、肝心の先行きが冴えない。家計に先行きへの意識を問うた消費動向調査の消費者態度指数は、2月に5ヵ月連続で低下した。

 また、景気ウォッチャー調査の家計動向関連は、2月に現状DIが持ち直したものの、先行きDIが悪化した。改元あるいは10連休に伴う特需が一部の分野に限られるためか、消費の先行きに対する期待は全般に盛り上がりに欠ける。特に財関連が弱く、消費増税前の駆け込み需要に対する期待すらあまり出ていない状況だ。

 2月の景気ウォッチャー調査をみると、10連休については、旅行代理店やホテル、コンビニ、ゴルフ場、レンタカーなどから具体的な特需への期待が示されている。一方、改元については、広告代理店から改元関連イベントの増加を指摘する声が出ているものの、抽象的な期待が多い。