そうなれば、「失業者が消費をしないから景気が一層悪化する」という悪循環には陥らないわけで、景気は後退せずに終わるか、仮に後退したとしても短期で軽微な落ち込みにとどまるだろう。

日銀短観も業況判断以外は
それほど悪くない

 日銀短観の中にも、強気の材料は少なくない。労働力不足であり、企業経営者は設備が足りないと感じており、加えて「国内での製商品・サービス需給判断」がバブル期に近い水準となっている。

 こうした事態を考えれば、仮に一部輸出企業で設備投資や雇用が落ち込んだとしても、他の業種が十分にその落ち込みをカバーする。となれば、景気の先行きを過度に懸念する必要はなさそうだ。

 もちろん、中国の景気が今後も大幅な悪化を続ける可能性は消えたわけではないし、米国で金融機関の与信姿勢の緩みから、不良債権問題が深刻化する可能性を指摘する声も少なくない。

 そうしたリスクシナリオはしっかり頭の中に入れておく必要はあろうが(拙稿「今年の日本経済、海外にリスク要因あるが過度な心配は不要な理由」参照)、メーンシナリオとしては強気を続けて構わないと思われる(拙稿「2019年の日本経済、戦後最長の景気拡大がまだ続くと考える理由」参照)。

 もしも3月と4月の輸出と生産が悪かったら、上記のシナリオを再検討する必要がありそうだが、今の段階で筆者の強気の景気判断を変更する必要はなさそうだ。