崖の尾根を上り
絶景のビーチを俯瞰
焼け付くような夏の太陽を浴びながら、緩やかな坂になった遊歩道を一歩一歩上り、崖上の展望台へ。やがて目の前の視界が開けると、眼下には息を飲むような絶景が広がる。海から一直線に切り立つ断崖絶壁と、青く輝く海――。

Photo by ANAPA PACIFIC
美しく湾曲した崖の一番奥には、猫の額ほどのビーチがある。ビーチをよく見ると、何か赤茶けた“鉄くず”が横たわっている。目を凝らすと、その鉄くずが船であることがわかった。

Photo by Keiichi Izawa
このビーチの名前は、シップレック(難破船)・ビーチ。難破船は、かつてシガレットなどを運んでいたイタリアの密輸船で、1983年に嵐に見舞われ座礁し、そのまま放置されている。ビーチは崖によって外界から遮断されており、アクセス手段はボートのみ。神様のいたずらが生み出した「秘密のビーチ」。なんとも旅情を誘う言葉が、このビーチにはふさわしい。