繰り返しますが、子どもの「なぜ?」は子どもの探究心を刺激し、子どもの可能性を引き出してくれます。それは「なぜ?」という疑問の答えを見つけることが、子ども自身の考える力を養い、探究心を伸ばすことに繫がるからです。

 さて、先ほど僕は「親に聞くよりも、自分で調べる子になろう」といいましたが、エジソンが母親に勉強を教わっていたくらい小さいうちは、親に教えてもらってもいいでしょう。ただし、エジソンの母親は元教師でしたから、普通の親とは違って親というより先生という感じだったと思いますが。

 しかも、教師である母親さえもわからないことは一緒になって調べたわけですから、この時点でも2人の関係は、教える者と教えられる者という関係というよりは、同志に近かったかもしれません。やがてエジソンは科学に興味を持つようになり、母親が教えられない化学や物理学の知識は、図書館に通って独学で学びました。こうしてエジソンは、疑問を持ったら、自分で調べ学べる子どもへと変わっていったのです。

子どもが自主的に動くように「誘導」する

 子どもが小さいうちは、子どもが質問してきたら、一緒になって調べましょう。こうすることで、子どもは親に頼るばかりでなく、自分で考えることを学びます。そうなれば、しめたもので、子どもはやがて自分で興味を持ったテーマを、自ら学び始めます。そして、自分で決めたことをやり遂げたときには、ドーパミン・サイクルがまわり、達成感や喜びを感じることができます。

 親や先生にいわれて「やらされている」と思ってやるのか、自分の課題として「やりたいからやる」のかは、全然違います。「やりたいからやる」のであれば、勉強も探究も苦痛ではなくなり、むしろ楽しみに変わるでしょう。そうなれば、親が口うるさくいわなくても、自分から進んで勉強する子になります。

 とはいえ、そう簡単にはいかないのでは、と考えている親御さんも多いのではないでしょうか。とっておきの方法があります。

 子ども自身に「どうする?」と問いかけて、自分で決めさせるのです。勉強してほしかったら、「勉強しなさい!」ではなく、「今日の宿題は何?」「今日は何から始めるの?」と、子どもから動くように「誘導」してあげましょう。

 人は他者に命令されると、やる気を失う生き物です。ですから、それとは逆に「自分で決めたんだ」という自覚を持たせることで、やる気はアップします。