これまで50の新規事業(企業内起業17回、独立起業19回、週末起業14回)に携わってきた守屋実さんの初の著書『新しい一歩を踏み出そう!』が5月15日にダイヤモンド社から発刊されました。守屋さんは、大学在学中から現在に至るまで、一貫して新しい事業だけをやり続けてきたという稀有なキャリアの持ち主。守屋さんの実績を表す一端といえるのが、創業に参画した2社が昨年上場したこと。2018年4月に介護業界に特化したマッチングプラットホームのブティックスを、5月に印刷・物流・広告のシェアリングプラットホームのラクスルを2社連続で上場に導く。本連載は、守屋さんのこれまでの様々な経験を踏まえ、主に若手ビジネスパーソンに向けて「仕事のプロ」になるための具体的な方法を伝授していきます。
会社の平均寿命は23.5年
今の世の中の流れからすると、「会社のプロ」→「仕事のプロ」へ、これを目指したほうがいいのではないかというのが前回のお話でした。
「人口減少」と「超高齢化」が進む日本では、会社に依存したキャリアでは通用しなくなってきているのです。
「じゃあ、どうする?」が問われているのが、今という時代なのです。
そして、世の中のあらゆる商品やサービスが速いスピードで流れる今、法人が生まれてから死ぬまでのスピードは、かつてないほど速くなっています。
2017年度に倒産した企業の「平均寿命」は23.5年だそうです。
とすると、大学を卒業して設立1年目の会社に入社してずっと働いても、45歳になる頃には、その会社がなくなってしまうこともあり得るのです。
また、多くの仕事がAI(人工知能)に置き換わると言われています。
すでに一部の企業では導入済みで、いつの日か起きる未来ではなく、すでに起きている現実だったりします。自分の仕事がなくなってしまうかもしれないという漠然とした不安を抱いている人も多いかもしれません。
人口に関するニュースもたびたび流れていて、オリンピックの開催される2020年には、日本の人口は1億2410万人になると予測されています。全人口に占める65歳以上の割合は29.1%、約3割に達するということです。
日本は、世界一の「超高齢化社会」として歩みを進めなければなりません。
このように、前提条件が大きく変われば、これまでの在り方が通用しなくなるのは当然のことです。