【夫婦での片づけのポイント(2)】
場所と目的という「ゴール」をはっきりさせる

「物を減らす」のは、手段であってゴールではありません。また「部屋をスッキリさせたい」というのもゴールのようでゴールではありません。片づけを成功させるには、どの場所の、どういう悩みを解消するのかという具体的な目的が必要です。

 それがないから、わかりやすい「要らない物を捨てたい」という思いが目的化して、物を捨てたくない相手からの反発を招いたり、「スッキリした空間」をつくりたいという曖昧なビジョンによって、やることがぼやけてしまったりするのです。

 今回のケースでは、課題は複数の箇所にまたがっていましたが、最初はリビングに隣接するおもちゃスペースに対象をしぼり、「子どもが遊びやすく、片づけもしやすく」改善することになりました。お子さまのスペースは、夫婦の利害も一致しやすいため、最初に取りかかる場所としておすすめです。

【夫婦での片づけのポイント(3)】
片づけのアプローチは「捨てる」だけじゃない

「物を捨てるか捨てないか」は、(1)で示した夫婦間の利害関係を調整し、(2)のゴール設定ができて初めて検討すべきものです。ここまでの過程を飛ばしてすぐに物を捨てようとしてもうまくいきません。

 また、片づけのアプローチも「物を減らす」一択で考えると膠着状態に陥る可能性があります。「出し入れのしくみを楽にする」「出し入れしやすい動線にする」など、本来の問題を解決する手段は実はほかにもあるのです。

 ここでつまずく場合、もしかしたら、片づけの仕組みを見直す提案ができる第三者に頼った方がいいかもしれません。私が整理収納でお伺いした先でも「自分たちでは思いつかないアプローチだった」というご感想をお聞きすることが多いからです。

 今回のケースでは、まず、収納のかなりの部分を占めていた子どもの古い工作を、ある程度処分(物へのアプローチ)。次に一番お気に入りのおもちゃにもかかわらず高所に片づけていたプラレールシリーズを、床に近いボックスに移動。フタを外して投げ込み式に(仕組みへのアプローチ)しました。

 そして、邪魔だったローテーブルは端に寄せてスペースを確保。子どもエリアをプレイマットで区切ってわかりやすくし、プラレールが作りっぱなしでもリビングでくつろぐのに邪魔にならないように配置を換える(動線へのアプローチ)作業を行いました。