香港では林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が中国政府お墨付きの「逃亡犯条例」改正案を押し進めようとしたことから、本土による締め付けへの反感が未曽有の規模に拡大した。習近平国家主席には、これまで以上に難しい課題が突き付けられた格好だ。16日には無数のデモ参加者が香港中央部を埋め尽くした。主催者側は200万人近くが繰り出したとしており、香港での集会としては1997年の中国返還以来で最大規模だったと発表した。一方、警察側が発表した人数は大幅に少ない。前日に逃亡犯条例の審議延期を発表していた林鄭氏は、16日には当局の対応について謝罪した。改正案が成立すれば、中国本土への容疑者引き渡しが可能になる。大通りを封鎖した黒服のデモ参加者たちは審議延期には納得しておらず、林鄭氏に改正案撤回と辞任を要求している。
香港大規模デモ、行政長官が甘く見た反中感情
林鄭氏は厳しく意欲的な長官として知られる一方、直感で動くことが多いとも言われる
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