Facebookが独自通貨を発行発表

 この急回復の背景にあるのは何か。最も大きいのは、海外で「法律の改正に伴い、機関投資家の参入が進んでいることへの期待感」(交換業者幹部)だ。さらに国内外の業界関係者が注目を寄せている点として、Facebookが独自通貨である「リブラ」の発行を発表したことが挙げられる。

 このリブラの特徴は複数ある。1つは、1コイン=1円のように、価格が法定通貨で固定された「ステーブルコイン」であること。しかも、単一の法定通貨ではなく複数の法定通貨を裏付け資産として持つことが類を見ない点だ。他にも、リブラは100社限定で出資企業を募っているが、そこにVisaやMasterCard、Uberといった大手企業が多数参加を表明したことで話題を呼んだ。

 日本の現行法ではステーブルコインはいわば「通貨建資産」に当たり、「解釈上、仮想通貨としては扱われない」(大手金融機関の幹部)。そのためリブラが国内ユーザーの手に届く道筋は明確ではないが、「米国で大手企業が参入していることを受けて、国内でもリブラを扱いたい機運が高まるだろう」(交換業者幹部)と、その利便性が明らかになってくれば、日本国民もリブラ経済圏に巻き込まれる可能性が高まるだろう。

 さて、主に海外勢の動向に熱視線が寄せられる中、国内では、交換業者が取引環境の整備で一歩前進したようだ。

 これまで金融庁は、内部管理態勢の不備が多数見つかったことなどから、複数の交換業者に対して業務改善命令を出していた。その中で、国内最大手のビットフライヤー、ビットポイントジャパン、そしてBTCボックスの3社に対する業務改善命令を6月28日付けで解除したのだ。

 すでに、行政処分が解除されたビットフライヤーでは、自粛していた新規の口座登録を7月3日から再開した。それだけではない。すでに海外で仮想通貨の取引所を展開しているLINEも、「書類審査は通過しているよう」(大手交換業者幹部)で、今月中の国内でのサービス提供が見込まれる。こうした動きに対する期待感は高い。