繋がること――これはインターネットが既存のビジネスを創造的に破壊する原動力です。人や情報が以前より手軽かつ低コストで、なめらかに繋がるようになると、社会やビジネスにはものすごい地殻変動が起こります。

 あなたはきっと今、スマートフォンか何かでインターネットに接続して記事を読んでいるはずです。これが1990年代なら、モデムを介して「ピ~ガ~」とダイヤルアップ接続しなければならなかった。面倒くさいし、料金も高かった。それがADSLで繋ぎ放題になり、さらにモバイル通信が3G、4Gと高速・大容量に進化した今、インターネットは格段に身近になりました。こうやって世界中の情報や人が仮想空間に繋がったことで、どれだけ多くの新サービスが生まれたでしょうか?生活や社会はどれだけ変わったでしょうか?

 繋がったら何が生まれるのかは、事前にはなかなか予想できません。でも繋がり始めると、手間やコストに阻まれて滞っていた「価値」が怒涛のように流通し、人々は喜んで価値を交換するようになるのです。

 たとえば20年前、携帯電話でメッセージを送るのに1通10円かかっていたのが、iモードによって1円メールが生まれました。これによって人は待ち合わせ場所を事前に決めなくなりました。乗換案内で知らない場所にも気軽にいけるようなりました。

 そして15年前にユーザーが携帯でレストランのレビューを書けるようになると、知らない場所の知らないお店でもレビューが高ければ行くようになりました。今、食べログのネット予約は年3000万人が利用しています。利用単価を3000円×2.5人としたら、知らない場所の知らないお店に2250億円の売り上げが生まれているということです(これはネット予約だけなので、電話予約や直接訪問も含めると数倍の市場を生んでいます)。

 大事なのでもう一度言います。人や情報が手軽に、低コストで繋がるようになると、驚くような地殻変動が起こります。

17億人が口座なし
信用コストは貧者に重い

 フェイスブックのような繋がる力を熟知している企業から見ると、既存のお金の世界は驚くほど分断されています。リブラの実際の運営を担う非営利組織・リブラ協会は、以下のような現状を指摘しています。