夏バテになる前に気をつけたい
2つのポイント

 思考停止しそうな暑さの中、あれもこれも気をつけるのは無理…という方は以下の2つを日々の目標にすると良いでしょう。

(1)味噌汁やスープを1日1回は飲む

 脱水症状を防ぐために水分を多く取ることで、かえって体内のミネラル濃度が低くなってしまう場合があります。水分さえ取っていればいいとか、「夏バテで食欲落ちるとダイエットになってラッキー」とは思わずに、きちんと食べましょう。食事の際に味噌汁やスープを1日に1度は取るようにすると、汁物でナトリウムを、具材でマグネシウムやカリウムを摂取することができます。

 暑いときに熱いものを飲みたくない!という方は、せめて酒量を控えめにして、ミネラルが排出されないように気をつけましょう。お酒を控えめにして良い睡眠をとることも、熱中症対策に大きく貢献します。

(2)メニュー選びで悩んだら色が多いほうを選ぶ!

 メニューの色が多いということは、それだけ多くのミネラルやビタミンが取れるということです。押さえてほしいのは、「赤・白・黄・緑・黒」の5色。一般的には、「緑」のものを食べようという意識が高く、食事にサラダを添える方も増えてきました。

 次のステップとして、海苔やわかめなどの海藻類やきのこに代表されるような「黒」をぜひ意識してみてください。これらには、ミネラルだけではなく食物繊維が多く含まれるので、ダイエットにもおすすめな食材です。

「ビタミン補給」は聞いたことがあっても、「ミネラル補給」はピンとこないかもしれません。しかし、ミネラルはタンパク質やビタミンなどと並ぶ5大栄養素の1つです。これらに過不足があれば、体調不良を引き起こす原因となります。

 ミネラルを多く含む「黒」の食材は、食事に簡単に添えられるものが多いので便利です。たとえば、もずく酢や海苔は調理をする手間がかかりません。わかめはフリーズドライのものを常備しておけば、お味噌汁の具はもちろん、サラダや冷奴のトッピングにも使えます。ひじきの煮物はコンビニでも売っている定番のお総菜です。

 1食ですべての色をそろえるのは大変ですが、1日の中では全部網羅するようにしましょう。食欲が落ちやすい時期には、カラフルなメニューで「食べたい気持ち」を引き出すことも大事です。

 また、ミネラルは、ストレスによっても排出されやすくなります。そのストレスは精神的なものによるだけでなく、暑さや、室内外の温度差なども原因となります。自分ではコントロールできない要因があるからこそ、自分でできること、食事で補える部分はきちんとフォローしたいものです。ちょっとした体調不良や食欲不振を夏の恒例行事と思わずに、ご自身の体を大切にケアなさってくださいね。

(栄養士・食事カウンセラー 笠井奈津子)