恥を忍んで告白すると、筆者が期待をかけていた人が複数いる。しかし、彼らの法案への投票行動は「反対」ではなかった。

 彼らの胸中のタテマエを忖度するに、第一に「党としてプロセスを経て決まったことに従うのは、党員として、議員として当然だ」というものか。だと言うなら、杜撰な検討プロセスで一暴れすれば良かった。

前原氏のように強引な幹部を一喝し、
会議で暴れることだってできたはず

 会社の会議などでも、前原政調会長のような強気と臆病を併せ持った(ように筆者には見える)幹部社員が、強引に結論を取りまとめようとするケースがあるが、そこでプロセスのおかしさと政策論の両方で一喝して怒鳴りつければ、震え上がって「取りまとめ」に至らないことが多いはずだし、席を蹴って会議を否定して部屋を出て行くことも、メディアに向かって不当を訴えることもできたはずだ。

 会社員なら会社を辞める覚悟があれば、政治家なら党籍よりも政策が大切であれば、有効な時期にいくらでも「暴れる」ことができたはずだが、彼らには、そのような覚悟や馬力や思い切りはなかった。欠席・棄権なら、処分は重いものにならないという彼らなりの読みと「バランス感覚」(←皮肉だ)があったのだろう。

 もちろん、こういう立ち回りの人はビジネス界にも少なくない。むしろ、多数派かも知れない。だが、政治ビジネスの顧客(有権者)としては、今後の商品購入(投票)にあたって、覚えておくに値する経緯だったと思う。

 彼らの胸中のもう一段深い場所にあるホンネは、与党議員生活を離れたくないということなのだろう。そのために、「政策実現のためには、与党にいることが大事だ」、あるいは「与党議員として震災の復興に貢献したい」といった「サブ建前」をお持ちなのだろう、などと想像は拡がる。