戦後、米国が仮想敵国に勝利し成功体験を持ったのは、ソ連との冷戦と日本の封じ込めだった。

 以下の図表1は、過去40年に亘る米国大統領とそこでの仮想敵国、日米関係を示したものだ。

 第2次大戦後、米国は常に仮想敵国を想定した外交政策を行なった。その代表的存在はソ連であり、その後、1989年のベルリンの壁崩壊以降、1990年代にかけ一時的に日本が仮想敵国の立場に転じた。

 2000年代は2001年の同時多発テロ以降、北朝鮮」やイラクなどの「悪の枢軸」に移り、今や、トランプ政権になってその座が中国に移った。

 中国への対応も、対ソ連や1990年代の対日戦略を念頭においた戦略にある。

 ソ連との冷戦では、米国を中心にした西側陣営がNATOを通じてソ連に対峙し、1970年代後半以降は西側先進国がG7として緊密に連携したことが大きな勝因になった。