非暴力デモに始まった運動は徐々に過激化し、地下鉄の運行を妨害したり、空港を占拠したりする者も出てきました。これらが統一された指導部による行動なのか、あるいは現場で勝手にやっていることなのか。しかし度を過ぎれば、次のCの武力介入の口実に使われます。香港警察が黒シャツに着替えてデモ参加者を装い、過激な行動を煽っていることも明らかになってきました。

 Cは中国共産党内部では習近平の威信を高めることになりますが、西側諸国からは確実に経済制裁を受けます。すでにトランプ政権は貿易不均衡問題から対中経済制裁を発動していますが、これに欧州や日本も加わることになるのです。

 天安門事件の時には情報は口コミで伝わりました。いまだに犠牲者の数が特定できないのは、証拠映像がないからです。

 今回は違います。デモ参加者はスマホで大量の動画をネット上にアップしています。香港で虐殺が始まれば、全世界の人々がリアルタイムでその光景を見ることになるのです。中国共産党は完全に孤立し、世界から糾弾されるでしょう。そして来年行われる台湾の総統選挙で、親中派の候補者は間違いなく苦境に立たされるでしょう。習近平はこれに耐えられるか。激動期を迎えている東アジア情勢は、これからが正念場です。