冒頭のS&P500とは、ダウ工業株30種平均と双璧を成す、代表的な米国の株価指数。ダウ平均は米国上場の主要30社、S&P500は主要500社の株価から算出されるが、両者の過去のパフォーマンスに取り立てて大きな違いがあるわけではない。

 日経平均株価とよく比較される存在として、一般的な知名度はダウ平均の方が高いようだが、機関投資家が指数連動型のETF(上場投資信託)に投資することが多いのはS&P500。同指数をめぐっては、「オハマの賢人」と呼ばれる大投資家、あのウォーレン・バフェット氏(89歳)が自分の死後に備え、妻に「資金の90%をS&P500に投資しなさい」との言葉を残しているのは有名な話だ。

 そんな米国株の何がすごいのか、日米で比べてみると一目瞭然。ダウ平均と日経平均の30年前(1989年)の年初を100として指数化すると、ダウ平均はこの30年間で11.1倍に上がる一方、日経平均はいまだ当時の水準すら回復していない。