簡単にロジカル・シンキングとクリティカル・シンキングについて触れておこう。

◎ロジカル・シンキング:問題を分かりやすく整理・分類して、解決方法を考える際の助けとする思考法

◎クリティカル・シンキング:問題の前提が本当に正しいかを疑いながら、問題の本質を明らかにする思考法

2つの思考法を
組み合わせて考える

 この2つの思考法は、どちらが正しいのか?とか、どちらが有用なのか?という比較対象ではない。

 むしろ、ロジカル・シンキングとクリティカル・シンキングを組み合わせて考えることで、効果的・効率的に、問題や思考の抜け漏れを最小限に減らし、問題の本質に迫るように考えることができる。

 例として、ある会議で次のような問題提起とその解決案の議論がなされたとしよう(実際にあった事例を簡素化している)。

<問題>
・営業部門が不振で、売り上げが伸び悩んでいる。
・競合他社は、「あなたが担当している製品と似た製品」を安価に販売することで、市場のシェアを伸ばしている。
・営業担当者の営業スキルが「他社の営業担当者に比べて劣っている」との報告がある。

<解決案>
・営業担当者の営業スキルを高める研修を実施し、営業担当者の営業力を強化する。
・製品の価格を見直し、競合他社よりも安価な価格にすることで、シェアを獲得する。

 このような検討がなされることは、皆様にとって身近なことではないだろうか。私自身、このような議論を聞くことがよくある。しかし、この問題提起から解決案の策定までを細かく見ていくと、おそらく皆様は違和感を抱くだろう。