例えば、

「他の人は成績が悪いかもしれないが、自分は目標を達成している」
「他の人と自分を一緒くたにして『営業部門全体が不振』と言われたくない」
「安易に価格を下げて、利益額・利益率が低下するのは、経営上問題ではないのか」
「競合の営業と比べて自分が劣っていると言われるのは心外だ」

 などと言いたくなる営業もいるだろう。

 私も上記の解決案には違和感を覚える。

ロジカル・シンキングと
クリティカル・シンキングの実例

 営業が不振という場合、シンプルに考えれば

・製品が良くない(顧客のニーズに合致しない、使い勝手が良くない、顧客のメリットが不明瞭など)
・マーケティング(情報収集や分析の不足、顧客のターゲットが不適切、4P〈Product、Place、 Promotion、 Price〉の検討不足など)が良くない
・営業(スキル、人柄、知識、コミュニケーションなど)が良くない

 のいずれか、もしくはこれらの複数が該当する。

 ただ、このままでは具体的で効果的な解決案を導くことは、非常に難しくなる。手の打ちどころがまだまだ不明確だからだ。

 では、同様のケースにおいて、ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングでは、どのような思考をするのだろうか?

<ロジカル・シンキングによる思考>
・支店等の営業チーム、営業担当者ごとにこれまでの実績をグラフ化して、どこが売り上げを伸ばしているのか?どこが苦戦しているのか?を明らかにしよう。
・どの製品の売り上げが伸び悩んでいるのか、データを確認しよう。
・競合他社がどのような製品戦略、マーケティング、プロモーション、価格設定、販売チャネル等を取っているのか、調査しよう。
・自社および競合他社のそれぞれの製品を、消費者はどう感じているのかリサーチしてみよう。
・これらの取り組みから得られた結果を、影響の大きさや解決の難易度、解決のために必要な予算額などで分類して、解決すべき順番を決めよう。

 といった考え方ができるだろう。