これに対し、ネット上では直ちに炎上した。「何を言っているのですか?日本のメディアが最大に国民の安全を第一に顧慮し警告しているのだ。これがいけないの?」「前の台風15号があって停電などの被害があったから、今回は万全を期すよう注意を呼び掛けている。正しいことだ」「事前にきちんと準備をすれば越したことがない」「あなたたちは科学的な分析しているだけで、日本はそれらの分析よりも人命を大事にしているのだ」…等々。

 中国の中央気象台とネット民が「日本の台風」のことで口論になるなど、数年前には考えられない前代未聞の出来事である。

 なぜ、今回の日本の台風は、これほど中国でも注目され、大きな話題となったのだろうか。

 まず、スマホとSNSの普及だ。次に、日本を旅行するなどして日本に関心を持つ中国人が増えたこと。そして、今回の災害情報が地震などとは異なり、気象衛星などでほぼ正確な観測と予測ができる台風であったことだろう。

 現在、在日中国人の人口は100万人に近くに増えており、日本の一挙手一投足が迅速にほぼ同時進行で情報共有されている。

 このため、日本に在住の中国人、留学生や滞在している観光客の親や親せき、友人が、みんな心配していて、SNSの掲示板に「気を付けて!」「何もないことを祈る!」「日本、がんばれ!」との書き込みが多くみられた。

災害に対する
日本と中国の違い

 特に今回、注目されたのが、災害に対する日本と中国の備えや心構えなどの違いについてだった。そもそも日本は世界の中でも自然災害が多く、それに対する土木建築やインフラ整備、日常的な準備が進んでいる。それに言及する声が多く寄せられた。

 実際、台風が去った後、すぐに日本の災害への危機管理や防災対策を紹介したり、たたえたりする投稿やコメントが相次いでいた。

「日本は自然災害が多い国のゆえに、危機管理が優れている。今回もテレビがずっと台風の情報を流し、それぞれの地域の状況を詳しく説明して、避難勧告や避難方法を流してくれた」

「携帯に緊急警報が着音するシステムは素晴らしい、心の準備ができるようになるからだ」

「避難場所が小学校であることに驚いた!つまり学校の建築が頑丈なんだー。2008年の四川大地震の時に倒壊した建物で一番多いのが学校だったのに」