(1)できるだけゆっくり食べる

“今食べていること”に集中するのは、まさにマインドフルネスそのものです。

「一つ一つ味わって、香りを感じて、その大切さ、ありがたみを意識する。食べることそのものを楽しむようになると、食事に20分、30分かけられるようになります」

(2)食べすぎないようにする

「五観の偈には、食事は薬と考える、というマインドセットがあります。薬なのだから、嗜好によって増やしたり減らしたりしてはいけないのです」

 仕事をしているときに、無意識にナッツやスナック菓子をつまんでいたらあっという間に1袋あいてしまった、なんて経験がある人も多いのではないでしょうか。食べるという行為に集中して、「おいしい」と味わいながら食べれば、5粒くらいで満足するはずです。

 この2つは、双方に影響を与え合うものです。ゆっくり食事をいただくと食べすぎないようになりますし、食べすぎないようにすれば、自然と目の前にあるものを味わって食べるようになります。

「マインドフルネスな食べ方」で
身体も心も健康に

 こうしたマインドフルネスな食生活を日常に取り入れることは、「太りにくくなる」「体調が整う」というフィジカル面でメリットがあるだけでなく、「イライラしなくなる」「優しくなる」「怒りにくくなる」といったメンタル面を整えることにもつながるのだそうです。

 デスクで仕事をしながら食事をしていたりすると、次の日(もしかしたらその夜)には、何を食べたか思い出せないくらい食への関心が低くなりますよね。私たちの生活は、「○○しながら△△をする」というタスクの同時進行が多くなっています。食事という誰もが避けられない時間こそ、マインドフルネスの時間にあて「今に集中する」ことで、感情を知覚したり、コントロールしたりする力、EQ(心の知能指数)が高まるといいます。

「食事は体づくりだと思いますが、禅の言葉では“身心一如”、つまり、心と身体は同じで、身体がつくられるように心もつくられると考えられています。実際、メンタルの調子が良ければ身体の調子も良いし、その逆もいえますよね。身体をつくっているものは食でしかない。同じように、目の前にある食事が心をつくっていると思うといいのかもしれません」